
単発派遣を始めてしばらく経った頃、給与明細を見て「あれ、天引きされてるのこれだけ?」と拍子抜けしたことがあります。
常勤で長年働いてきた感覚だと、明細には健康保険・厚生年金・雇用保険・住民税…といろんな項目がずらっと並んでいるのが当たり前だったからです。
でも単発派遣の明細を見ると、引かれているのは所得税(源泉徴収)だけ。「これで合ってるの?」と最初は不安になりました。
今回は、その理由と、派遣会社によって明細の見え方が違って戸惑った話をまとめておきます。

結論から言うと、単発派遣もちゃんと雇用契約です。
年末には源泉徴収票が発行されますし、これは給与所得者として扱われている証拠です。業務委託であれば「支払調書」になるはずなので、そこは安心材料でした。
ただ、雇用契約ではあっても、社会保険(健康保険・厚生年金)や雇用保険には条件があります。
社会保険・雇用保険に入るための条件
- 週の所定労働時間が20時間以上
- 同じ派遣会社との契約が31日以上見込まれている
この両方を満たさないと加入できません。単発派遣は「今日はA施設、来週はB施設」というように働き方自体がスポット的なので、この条件をクリアすることがほぼありません。
だから天引きされるのは所得税だけ、という状態になるわけです。
私のように土日のどちらかだけ夜勤に入る、という働き方だと、なおさら条件には届きません。
「引かれるものが少ない=手取りが多い」と単純に喜べる話ではなく、その分は自分で確定申告のときに向き合うことになります。

実際に複数の単発派遣サービスに登録していると気づくのですが、明細の項目名が会社によって違います。
私の場合、メディカルコンシェルジュでは「所得税」という項目名で書かれていて、カイテクでは「源泉徴収税」という項目名で書かれていました。
名前が違うので一瞬「え、税金の種類が違うの?」と身構えたのですが、中身は同じです。
「源泉徴収」というのは、会社が給与を支払う際にあらかじめ所得税を天引きしておく”仕組み”そのものを指す言葉です。項目名として「所得税」と書くか「源泉徴収税」と書くかは、派遣会社側の表記の違いにすぎません。
知らないと地味に混乱するポイントなので、同じように複数の単発派遣サービスを掛け持ちしている方は、同じ疑問を持ったことがあるかもしれません。

天引きが所得税だけと分かって少し安心したのも束の間、夜勤を多めに入れた月の明細を見て、今度は別のところでがっかりしました。
稼いだ分、所得税もしっかり増えていたからです。
単発派遣の所得税は日給に応じた税率で天引きされるので、頑張って夜勤を積み重ねるほど、天引きされる金額も比例して増えていきます。
「今月は稼げた」と思っても、明細を見ると思ったより手元に残らない、という感覚になりました。
これ、本業(常勤)の方でも同じことを感じていました。夜勤や残業を頑張って稼ぎを増やしても、税金でしっかり持っていかれて、結局そこまで手取りが変わらない。
単発派遣も本業も、「頑張った分だけ引かれるものも増える」という点では一緒なんだな、と妙に納得した出来事でした。

単発派遣は毎月の天引きが少ないぶん、年末にやることがあります。
それぞれの派遣会社のマイページから源泉徴収票をダウンロードして、確定申告をする作業です。
複数の派遣会社から収入がある場合、源泉徴収票も会社の数だけ発行されるので、年間の総支給額を自分で把握しておかないと、いざ確定申告のときに慌てることになります。
このあたりは以前書いた確定申告の記事にも詳しく書いているので、あわせて読んでみてください。
住民税についても、単発派遣では給与から天引き(特別徴収)されず、自分で納付書を使って納める(普通徴収)ケースが多いです。「天引きが少ない=あとで自分でやることが増える」という単発派遣ならではの特徴のひとつだと感じています。

単発派遣の給与明細は、常勤時代の感覚からすると拍子抜けするくらいシンプルです。
でもそれは「保険に入れていない」というだけで、雇用契約であることに変わりはありません。
天引きが少ない分、確定申告や住民税の納付は自分でしっかり管理する必要がある、というのが実際に明細を見て感じたことでした。
これから単発派遣を始める方は、「引かれているのが所得税だけで大丈夫かな?」と不安にならなくても大丈夫です。ただし、年末の確定申告だけは忘れずに。


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