今回私が単発派遣で入ったのは、この中の介護付き有料老人ホームです。介護付きは、施設が「特定施設入居者生活介護」の指定を受けており、日中は看護師が配置されているのが一般的です。
ただし夜勤帯については施設によって体制が異なり、今回入った施設は本来夜勤は介護士のみの体制でした。
その日の利用者さんは12人でした。
そして今回、私は看護師としてではなく、介護業務としてこの夜勤に入ることになりました。身体介護や見守りといった業務がメインの夜勤です。看護師の資格を持ちながら介護業務に入るというのは、単発派遣ならではの経験でもあります。
今回はそんな、介護付き有料老人ホームで介護業務として夜勤に入った時の体験談をお伝えします。
有料老人ホームとは
有料老人ホームとは、民間企業が運営する高齢者向けの住まいで、食事や入浴、排泄などの日常生活のサポートを受けながら生活できる施設です。大きく分けると、以下の3種類があります。
- 介護付き有料老人ホーム:施設のスタッフが直接介護を行うタイプ。24時間体制で介護職員が常駐していることが多い
- 住宅型有料老人ホーム:生活支援がメインで、介護が必要な場合は外部の訪問介護サービスを利用するタイプ
- 健康型有料老人ホーム:自立して生活できる元気な高齢者向けで、介護サービスは基本的についていないタイプ
夜勤の業務内容
夜勤に入ってからの主な業務は、食事介助と眠剤の配薬、そして排泄介助でした。
私は1階を一人で担当し、2階には介護職員さんがいらっしゃったので、わからないことがあればその都度聞きながら進める形で対応しました。
その中で印象に残っているのが、認知症の症状が重い入居者さんの対応です。
夜間に徘徊が見られ、大きな声を出されたり、尿失禁があったりと、一つひとつの対応に時間がかかる場面が続きました。安全を確保しながら落ち着いて過ごしていただけるよう対応するのは、他の部屋の入居者さんにも影響するので、なかなか大変でした。
普段病棟で働いている対応とはまた違う難しさがあり、介護職の方々が毎日大変な状況で夜勤を担っているなと思いました。
徘徊・失禁への対応
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夕方までは普通だった入居者さんが、夜間になると大きな声を出しながら廊下に車いすで出てこられました。
これまでの経験から無理に制止せず、そばに付き添うことを意識して、強い口調で止めようとせず、少しずつ落ち着ける場所へ誘導するようにしましたが、一方的に話を続ける状態があったので、少し時間がかかりました。
大声については、何かみえているような様子と、不安から出ているような感じがしたので、穏やかなトーンで話しかけることを心がけました。すぐに大声が止まるわけではありませんでしたが、徐々に話を聞いているうちに落ち着いてきました。
尿失禁もみられたため、できるだけ早期に気づいて対応するよう、こまめに様子を観察しました。。
ただ、1階を一人で担当していたため、他の入居者さんの様子を見ながらのタイミングを見計らう必要があり、正直なところ余裕のある対応とは言えない場面もありました。
着替えや清拭を行いながら、本人の羞恥心にも配慮し、なるべく声をかけながら手早く進めるようにしました。
夜中になると、眠気が強く、おむつ交換時など拒否や抵抗も見られました。どうにか声掛けでおむつ交換することができましたが、朝には失禁があり、更衣することになりました。
こうした対応が重なると、1階を一人で見ている心細さを感じる瞬間もありましたが、わからないことや判断に迷う場面は、2階の介護職員さんに都度確認しながら教えてもらうことで、なんとか乗り切ることができました。
まとめ
今回、有料老人ホームでの夜勤に入る前は、正直なところ「有料」という響きから、比較的穏やかで自立された方が多いのではという先入観がありました。
しかし実際に入ってみると、認知症の症状が重く、いわゆる”癖の強い”入居者さんが想像以上に多く、想像していた業務よりも対応の難しさを感じる場面が多々ありましたが、病院で認知症の患者様の対応をしてきていることもあり、何とか対応はできました。
しかし、当日初対面の利用者さんを担当しての夜勤は少し大変だと感じました。
医療的な処置よりも、その方その方に合わせた関わり方や見守りが求められる時間が長く、看護師としての知識だけではなく、介護職の経験や技術の必要性がある夜勤でした。
「有料老人ホーム=落ち着いた環境」というイメージだけで判断せず、実際に働いてみないとわからないことが多いと感じた経験でした。
単発派遣だからこそ、こうしたさまざまな施設のリアルな内情を知ることができるのも、一つの発見だと思います。


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