病院から老健に転職して、今は特養でもバイトをしている中で、「同じ介護保険施設でもこんなに違うのか」と驚くことが夜多いです。これから介護施設で働こうと考えている看護師さん・介護職さんの参考になればと思い、まとめてみます。

病院から介護保険施設に移って感じた違い
まず大きいのは、医療保険と介護保険の違いです。医療保険の現場(病院)に比べると、介護保険の施設は全体的に「アバウト」だなと感じます。ルールや手順がガチガチに決まっている病院と違って、もう少し現場の判断に任される場面が多い印象です。
働き方の面でも違いがあります。介護保険の施設では兼務がしやすく、看護師としての経験を生かしながら他の業務も担うような働き方が可能です。また、介護士は施設に入ると処遇改善加算がつくため、給料がアップするケースが多いです。
看護師としては、正直なところ医療スキルを磨く機会は病院に比べて減ります。処置よりも介護業務の比重が増えるので、「看護師らしい仕事」をしたい人には物足りなさを感じる場面もあるかもしれません。一方で、命に直結する場面が少ないので、その点は精神的に楽だと感じます。ただし油断はできません。特養は医師が毎日常駐しているわけではないので、何かあったときの判断はまず看護師に任されます。老健でも施設によっては、夜勤明けにオンコール対応が重なったり、夜間・日曜日に医師が不在で、救急搬送が必要かどうかを看護師が判断し、電話で医師に報告して搬送を決めるということもあります。病院のようにすぐ医師に相談できる環境ではない分、看護師としての判断力が問われる場面は意外と多いです。これまでの病院での経験は、急変時の対応や医療的な視点として確実に役立っています。
そしてもう一つ大事なのが、介護士との関係性です。介護保険施設では介護士が現場の主役になる場面が多く、看護師は介護士と良い関係を築けるかどうかで働きやすさが大きく変わってきます。最近はどこの施設も介護士不足で、外国人スタッフが増えています。実際に働いてみると、頭が良くて優しい方が多く、一緒に仕事をしていて助かる場面がたくさんあります。
報告のルートも病院とは違います。病院では基本的に医師への報告が中心ですが、介護保険施設ではケアマネジャーへの報告も欠かせません。利用者さんの状態変化やケアの方針について、医師だけでなくケアマネとも連携を取りながら進めていく必要があるので、最初は少し戸惑うポイントかもしれません。
老健と特養、何がどう違う?
同じ「介護保険施設」でも、老健と特養では役割がかなり違います。

老健(介護老人保健施設)は、リハビリをして自宅に帰ることを目指す人が多い施設です。そのため、
リハビリがメインの生活・ある程度の治療も施設内で行う・看護師の夜勤がある、という特徴があります。医療的な対応の頻度も特養より多く、看護師としてやることが比較的多い印象です。
特養(特別養護老人ホーム)は、自宅に帰ることを前提としていない、いわば「生活の場」としての施設です。受診が必要なときは看護師が付いていく、日勤がメインで看護師の夜勤は基本的にない、夜間はオンコール体制という違いがあります。日勤中心で働けるので、生活リズムを整えたい人には特養の方が合っているかもしれません。
施設を選ぶときに見ておきたいポイント:夜勤・オンコール体制
実際に施設を選ぶ・働き始める前に、特にチェックしておきたいのが夜勤とオンコールの体制です。

看護師の夜勤があるのか、それとも日勤+オンコールなのか・オンコールの頻度はどれくらいか、呼ばれた場合の対応(出勤が必要かどうか)・夜間、何かあったときに介護士だけでどこまで対応できるのか、看護師に連絡が来る基準。ここが施設によって本当にバラバラなので、自分の生活リズムや体力と相談しながら確認しておくと、入ってからのギャップが少なくなると思います。
地味に大きいのが、オンコール当番の日は外食も外出もできないことです。いつ電話がかかってくるかわからないので、お酒も飲めず、遠出もできず、家でずっと待機している状態になります。出勤しているわけではないのに、実質的には一日中拘束されている感覚があり、これも施設によって頻度がかなり違うので、事前に確認しておきたいポイントです。
まとめ
病院から介護保険施設に移ると、働き方も求められるスキルも大きく変わります。老健と特養も、一見似ているようで実際の業務はかなり違うので、「介護施設だから同じ」と思わず、それぞれの特徴を知っておくことが大切だなと感じています。
これから介護施設で働こうと考えている方の参考になれば嬉しいです。


コメント